魔王って一体なんなのさ?"Maou, who are you?"

最近、テレビ愛知で「ハクション大魔王」が再放送されているのですが、やはり、今日日の
アニメーションにはない独特な味のあるアニメですねえ。

やはり、その当時であったからこそのものであって、今、同じ物を作れないし、作る意味もない
ですけどね。

一方、しっかし、最近の日本のアニメーション、絵とか動き、音声などのテクニカルな部分、
お話としての完成度はハンパないですね。

まあ、アニメーションに関しては単なる半可通でしかないのでこれ以上は止めておきますが、
「ハクション大魔王」の「大魔王」って、なんだかいわゆる「魔王」というイメージではない
ですよね。

特にテレビゲーム、ロールプレイングゲームの全盛期以降の人間からすると、

魔法は使う物の、強大な魔力がある訳じゃない。
大勢の配下がいる訳でも、世界征服をもくろんだりしない。
気が弱く、呼び出された人間の命令に従う。

というのはかなり違いますよね。

で、ウィキペディアで調べてみると、
魔王ってのは英語ではDevilとかArchenemyとなるそうで。デビルとかアークエネミーって
なんかニュアンスがちょっと飛んでしまってる気がしないでもないです。
キリスト教においての魔王ってのはサタン(ルシファー)、ベルゼブブなんだそうで。
まあ、サタンってのはイメージしやすいですよね。そして、某アニメの魔王の出自が
ベルゼブブって結構ひねった感じというか、ベルゼブブだからこそあり得た設定
ですねえ。どういう経緯で出来た話なのかちょっと気になるな。
つか、ある意味、現代版ハクション大魔王とも呼べるのか?

で、閑話休題。


「アラジンと魔法のランプ」に出てくるランプの精は
「魔神」や「魔王」とか「大魔王」とも日本語で訳されている事がハクション大魔王の
出自なんですねえ。

まあ、しかし、魔王と呼ばれながらも、ランプの中にいて、人の願いを聞くって何か、
魔王っぽくないねえ。

何かの罰ゲームなのかな。
何者かに征伐、封印されてランプの精となっているのねえ。それなら元大魔王?

いやしかし、なんでも叶える事のできる力がありながら、自分のためには使わない。
他人の願いを叶えるというのは、一見、善い存在に見えるかも知れませんが、これって
結構危険ですよね。

扱う人間の願いによっては世界を破滅、混沌の渦に巻き込みかねないですよ。
もしかすると、そこいら辺が魔王の目的だとかね。
人の欲望を暴走させて世界を破壊とか、ある一定量の人の欲望を吸収すると
ランプの封印が解けるとか。

うーん、なんというQB。というかオーズ的な感じ。

魔法のランプの前日譚みたいな話があってもよさげだなあ。神話的な物語が展開されそうな
気がする。


そいや、「アラジンと魔法のランプ」の出自って千夜一夜物語と言われているものの、
はっきりとはしていないそうですねえ。そして、主人公は中国人。

まあ、しかし、物語ってのは出自が曖昧だからこそ、面白い話になるのかもしれません。