コウボウ日記その1

前日節分ネタの続き。というか何だろう。

「おににかなぼう」の先頭の「お」を「あ行」の他の文字に

入れ替えて、その意味を捏造してみる。というお遊び。

 

あににかなぼう【兄に金棒】

きっとこの兄さんはとても頼りになるのだろう、いや、もし

かすると、かなり危険な人で、凶器を持たせると何が

起こるか分からない。俗に言う「既知外の刃物」という奴と

いう線も捨てきれない。

 

いににかなぼう【イニに金棒】

1、イニとはイニシエーション(通過儀礼)の略。

何らかの組織が何らかの儀式をするに当たって

あると便利な物、または儀式を知り尽くした頼れる人物。

 

2、イニとはイニシャライズ(初期化)の意で、門外不出の

情報を破棄するには物理的に暴力で壊すのが手っ取り早い

という事らしい。が、それではイニシャライズではなく、ただの

破壊行為である。

 

うににかなぼう【海胆に金棒】

ウニも、金棒も黒く、棘が付いていて、海に浮かぶことなく

沈むものであるが、海底のウニは生きていて動きもするが、

沈んだ金棒はただそのまま錆びて朽ちていくのみである。

という事からちょっと似ていても、だからといって同じ性質を

持っている訳ではないという例え。

 

えににかなぼう【縁に金棒】

「えに」とは「えん」を表記したもの。

日常、特に使い道のない、重くて邪魔なものであっても、

捨てずにおけばそこから奇妙な絶妙な出会いがある。

…かもしれないという絶望的な希望的観測。

 

おににかなぼうは…おっと、つかみの軽いネタのつもりが

長々と書いてしまいました。

 

ってなわけで閑話休題。原点回帰。初志貫徹。

 

10月6日から(予定)の展覧会に向けて上げて、揚げて、

挙げて、騰げていかないと、ちゅうことで、いろいろと制作中

です。

 

以前グループ展『(笑)』展の時に制作した一連の作品の

中に鞄の形をした衝立、いや衝立の形をした鞄かな。

それのマイナーチェンジ版というか、フルカスタム版と

いいますか、まあ、同一スケールの同一機能のものを

作っています。

 

作る形は同じですが、使ってる技法はちょっと違うん

です。まあ、観る側からすれば、全く無意味であはるんで

すが、私にとってはかなり違う事なんですね。

 

去年辺りから、ちょっとした手遊びで、金属板を切ったり曲げ

たりして、蝶番などの金具を手製で作ってみたりしました。

 

いつだったか、数年前、多分、私のじいちゃんが作った

ものかと思うんですが、確か、木製の箱だったか、角の

部分に金具が付いていたんですけど、その金具の裏が

何かのはずみで見えたんです。なんとその金具って、

何かの缶を裏返して使っていたらしく、なんかそれが

すごく印象に残ってて。とてつもなく当然のことですが、

「金具って自分で作れるんだ」と訳の分からん興奮を

覚えた次第な訳で。

 

金具なんてえのは近所のドゥーイットユアセルフなお店どころ

か大体の物が105円で買えるお店へ行けば事足りてしまう

のですが、そういうののブツってのは変にピッチリと

面白下げもなく、素っ気なく、味気ない妙に潔癖な感じが

して、自分の作品の材料としてはイマイチ不適格な、そうは

言わなくてもベストではないなと。感覚的に思う訳ですよ。

 

簡単に大量に買える安価な良品よりも、使い込まれた

情報を含んでいる不良な、不揃いな中古品を材料にする

事が自分の扱う素材として適切なのではないかと。

 

自分が専門とすべき素材は、再生パルプだけでなく、

再度素材化した素材全てではないかと。

なんだろうリサイクル造形家?再生工芸家?

 

そういう職業的な肩書き以前にそういう役目としての肩書き

なのではないかと。例えるのなら探偵という職業ではなく

物語上の探偵役という役目とでも例えましょうか。

そいや、デザイナーちゅうのも職業でもあり、役目でも

あるかと。

 

なんか大言壮語な感じになってきたのでここいらで。

蝶番画像でも載せておきます。

画像に殴り書いといてアレですが、ブリキとはスズメッキを

施した鋼板のことらしいですが(ウィキペディア調べ)、

この画像の缶はスズメッキでは無いような気もしますが、

専門外なので詳しくは分かりません。

 

まあ、そんなこんなで、脾肉を当座の花として、腐らず、

曲がれど折れず、諦めず、秋に向けてコトコト、じゃない

コツコツと作って行きます。