作品とその居場所。名古屋を歩く。そして…。-Work and its whereabouts. Walking in Japan. And ....-

先日の日曜日。

出身大学の卒業制作展に行く。

ここで、具体的に、どの作品の何が良かったとか、あれはダメだとか
言う気はないのですが。



作品は作品だけでは存在し得ない。

その場所、空間、環境というのはとても重要です。

置き場によってはその意味合いが全く異なってしまう作品も多くあります。


どうにも美術館というのは英語ではミュージアム、博物館ですから、

作品展示というよりは所蔵作品の保護に重きを置く施設で、展示空間は極力
外部空間から隔離されていて、特殊な照明と、室内の温度、湿度もいわゆる
普通の空間、日常的な場所とは異なる、非現実というか、非日常な
空間なんですよね。


作品保護というのは文化財を守る意味においてはもちろん優先されるべきものなんですが、
まだ、その貴重な文化財になっていない作品をそういう半分保管庫の様な場所で展示する
というのも何だか仰々しすぎてリラックスして冷静に観る事ができないような気がします。

まあ、絵画とかの作品展示には問題はないかも知れませんけど。

しかし、映像、インタラクティブな、鑑賞者にも積極的な参加を前提とした作品や、
漫画、日常空間に対しての提案であるデザイン系の展示にはあまり向いてないと
感じます。

ほんと、プロダクトとかのデザインだと、ただでさえ、アイデアを展開している段階で、
現実にまだ存在していない作品を非日常的な空間に置いてしまうとリアリティが弱まって
しまって作品がワンランク低く見られてしまうような気がします。

むしろ、デザイン系の卒展展示は美術館ではアウェーな状態ではないですかねえ。

デザインってのは日常あってのデザインですからねえ。


あれですね、マルセル・デュシャンの「泉」の真逆のパターンですね。

ただ、便器が日常空間にあったら、ただの便器ですよ。


世に出ていないデザインを美術館で展示したらそれはただの机上の空論
ですよ。ん、ちょっと言い過ぎかな。


まあ、いろいろと諸般の事情はありますから、一概にはこうあるべきとかは
思いませんが、


作品をどこに置くのかというのも、作品の価値を決める重要な要素であります。


自戒を兼ねて、書いておきます。


あと、卒展なんかだと、大概は作品の写真撮影はオーケーなんですが、

その利用に関しては一定のルールというものがありますよね。

非営利目的で、あくまで個人的な利用であるとか。フラッシュとか焚くなとか。

あと、こういう展示で厄介なのは他の鑑賞している方も写ってしまった場合
肖像権に抵触してしまうという可能性があるという点。

そういう注意事項は書いておかなければいけないのでしょうが、
そう文章で釘刺された後に、「ではご自由にお撮り下さい」と言われようが、
書かれようが、積極的には撮りませんよね。


撮るのは、勉強熱心な学生ぐらいかなあ。


そこいら辺の注意をやんわりと伝達する方法はないものでしょうかね。

もう、そこいらは一般常識として扱われないのかなあ。いちいち言うのも
野暮ったいなと。


展示を割とをよくする人間としては他人事でない事ではあります。



Museum exhibits?
Museum exhibits? posted by (C)かゆきゅう

美術館もそれなりに古い所であれば、公衆電話スペースは多く取られていたり
しますが、携帯電話が当たり前な昨今、以前は置いてたけど、撤去して
スペースだけ残ってるのを見るとちょっとさみしい感覚を覚えますよね。

3台あった公衆電話が一つだけ。それがスポットライトで際立っていて、

なんだか展示作品みたいでかっこいいなあ。という図。



Looking up from below the bud swell and bird's nest.
Looking up from below the bud swell and bird's nest. posted by (C)かゆきゅう

日頃の運動不足解消も兼ねて、栄から大曽根を歩くという蛮勇。

久屋大通の並木の多分、ネコヤナギと空の鳥の巣。


Images of double-flowered plum Hisaya bridge.
Images of double-flowered plum Hisaya bridge. posted by (C)かゆきゅう

久屋大通を北に行くと急に通りがT字の様になってますが、小さい橋が
架かってます久屋橋というそうです。

良い塩梅で、というにはちょっとまだ早いか、八重寒梅(推定)が少し咲いている
ので撮ってみました。


東に向かって市政資料館、革手錠で有名になってしまった拘置所を越えて
信号を越えて、瀬戸電の東大手駅を左側に確認しつつ、明和高校に隣接する
狭い道に入り込む。



Nanao shrine.
Nanao shrine. posted by (C)かゆきゅう

「七尾天神→」と書かれた案内看板を発見。行ってみる。

Nanao Tenzin, from billboards to explain.
Nanao Tenzin, from billboards to explain. posted by (C)かゆきゅう

菅原道真の木像を運んだ尾が7つの亀ねえ。面白い伝説があるものですねえ。



In residential area, overlooking the highway from Nagoya city.
In residential area, overlooking the highway from Nagoya city. posted by (C)かゆきゅう

白壁の立派な造りの住宅街を41号方面へ抜けると、空き地から名古屋高速が見える。


Highway is higher than the roof.
Highway is higher than the roof. posted by (C)かゆきゅう

小道から高架を見上げる。

Shimizu Station Meitetsu Seto Line No. 41 national road.
Shimizu Station Meitetsu Seto Line No. 41 national road. posted by (C)かゆきゅう

横断歩道を渡って41号線の東側から見上げると、上り下りで2段に分かれてる
橋梁が少しずれていて丁度良く見える。



Highway between highway and railway.
Highway between highway and railway. posted by (C)かゆきゅう

栄町行きの瀬戸電が通り過ぎる。


Shimizu icchoume crossing the footbridge.
Shimizu icchoume crossing the footbridge. posted by (C)かゆきゅう

清水一丁目交差点を登って清水口方面を撮る。このごちゃごちゃ感は
よいなあ。


Yellow bench and yellow fence.
Yellow bench and yellow fence. posted by (C)かゆきゅう

瀬戸線の高架沿いを歩いてると、公園。「どんぐり広場」みたいな感じの
所かなあ。
Pedestrian and bicycle traffic signs.
Pedestrian and bicycle traffic signs. posted by (C)かゆきゅう

まあ、なんやかんや写真撮りつつブラブラしたので、70分ぐらいかけて
大曽根まで歩いてしまいました。

つかれたー。

で、まだ終わらない。

大曽根からは全国的にも珍しい、バスなのに電車のような乗り物。
ガイドウェイバスゆとりーとライン。
別段、撮る気もなかったんですが、たまたまバスの最後列の右側に
座れたものですから、ボツボツと車窓を撮ってみた。



以前は利用者が全然居なくて税金の無駄なんてローカル局が叩いてましたが
区間と時間帯によっては満員ですねえ。下りの始発の大曽根で座れない
事も良くある。


先日、名鉄、名古屋の地下鉄にも非接触式のICカードが使用開始されましたが、
ゆとりーとでも使えますね。

ただ、しかし、バスの乗車システムってなんであんなに一見さんお断りな構造
なんでしょうかねえ。ゆとりーとでは乗車区間で料金が変動するので後ろのドアから
乗るのですが、

ドアからステップを上がって左に整理券とマナカ。右に整理券と磁気カード
レイアウトが分かりづらい…。

降りる際に磁気カードだったのですが、入れる場所は分かったんですが、カードが

出てくる場所が運転手に指さされるまで分からなかった…。

新端末で場所が分かりにくいっすわ。