【告知】創作ピンホールカメラとその写真展10


 本日、7月3日の水曜日から8日の月曜日まで、名古屋栄のナディアパークの
デザインギャラリーで「創作ピンホールカメラとその写真展10」が開催されます。

 通算て三回目の参加で、今回はピンホールカメラではポピュラーな印画紙を
フィルムに、いや、ネガに用いて自分個人としては割と基本に忠実な仕様で制作
しています。

 相変わらず 私の他の出展者の方々はカメラ、写真のクオリティの高い作品を
持ってきますので、その中で埋没しないように「カメラとしてのギリギリ最低限
の性能を有し、直感を駆使してアバウトなカメラ、写真を作る」という根本は
シンプル、 スタイルはゴテゴテというなんとも二律背反なテイストを目指して
作りました。

 ピンホールカメラは箱に極小さな穴(ピンホール)を開けただけの箱という
 超簡単でシンプルな仕組みのものですし、お手軽、お気軽さは抜いてはいけない
重要な要素な気がどうしてもしますし。極力いい加減で行き当たりばったりな
仕事でも 間違いではないんじゃないかと。

 今回、その方向性で、自室にやっつけの突貫で暗室のようなものを設営して
印画紙を現像、プリントしました。 たまたまあった黒っぽい色の布で窓を覆う
ものの、日中では完全とはほど遠い遮光性しかないので日没後なら誤魔化せないか
と実験を試みてテスト、というよりは山勘の出たとこ勝負で問題なく作業できました。
 
 印画紙を暗室で扱う際には通常は赤色の灯り セーフライトで作業する為の明るさを
確保する訳ですが、そのような専門機材はないですから、また、ピンホールカメラの
為に用意するのも不本意なので、自転車で使うようなクリプトン球のマグライトの
先端部分に、すべての商品がだいたい105円くらいのお店でも取り扱ってるような
赤のカラーセロハンを、ネットの情報だと3枚重ねの所を6枚重ねに被せたライト
で直に当てて使うのではなく一旦、壁に当てて、いわゆる間接照明として使って
みました。セミセーフライトとでも呼んでみましょうか。

 ピンホールカメラに限らず、アナログなカメラは基本的に撮影したものはネガ、
つまり上下左右、明るい部分の光、暗い部分の影、カラーの場合は色も反転します
から、そのままではとても不自然で気味の悪い画でしかないので、それらをプリント
でまた反転させたり、引き延ばして拡大したりして自然な画にします。

 勿論、そういう類の機材なんて無いのですが、ネガのままのサイズでプリントする
簡単な方法があったりします。
 ネガとして撮影、現像した印画紙と、まっさらな感光させていない印画紙を暗室で
の表面と表面をぴったりと重ね合わせて、ネガ印画紙の裏面側から明かりを一瞬だけ
当て、 まっさらだった方の印画紙を現像するという、聞いただけだと本当にできるの
かな? と疑いたくなるような方法ですが、やってみるとアッサリとできてしまいました。

  ちょっと工夫して書類をまとめて入れておくのに用いる透明なクリアファイルで
ネガと印画紙を挟んで奥角まで押し込むとわりと簡単に固定できて便利でした。
 そして、当てる明かりは蛍光灯ではなく、電球の方が若干コントラストがくっきり
と仕上がる気がします。たぶん、LEDでも良いと思われます。


 写真、ことさらアナログなフィルムカメラなどは、こだわればこだわる程に
 仕上がりが変わってくるものですから、現像などのマニュアルは秒数や温度、
撹拌回数など を かなりシビアな感じで提示していたりしますが、とりあえずの
入門のとっかかり なレベルではそこにこだわらなくても良いかと思います。
 というか、失敗を重ねながら数をこなさないと、どうしてマニュアルでは
こう指定しているのかが分からないのでひたすらマニュアル通り。という所から
抜け出せないものかと思います。それに今日日、確実性を求めるのならデジタル
カメラで撮った方が断然に良いです。まあですから、かえって失敗する事を意識
しすぎないで良い分、アナログカメラは楽しめるのではないかとも思う次第です。

 写真現像なんて経験は今じゃないと もう できない ものかも知れないですし。
「いつやるのか?」と考えれば、「今でしょ!」と、さほど遠くない未来に見返すと
恥ずかしくなるか、一体コイツは何を言っているのかと思われる様な一文を残して
おきます。

 若干のデジャヴュ感を感じるけど、以前似た様な事を書いてるかな…。
最近の自分の記憶力に疑問を抱きがちです。



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