神が魅入らなかった世界の片隅で戯言をほざく。God has not seen the world Mumble in a corner of stupid things.

トルネのランキングで毎週常に上位のアニメーションがあります。

ランキングとその番組が面白いかというのは決してイコールで表す事は
できません。

よってその作品が理解できないというのは何ら不思議は無いのですが、

それを観る事によって、「ああ、こういうのね。」と特に興味がないという
のなら、まあ別段どうでもいいですが、

なぜか、とてつもない嫌悪感を抱いたんです。

ここまでの強烈な嫌悪感を感じるものって中々無いんですよねえ。
自分自身でも、ものすごく不思議で、しばらくの間、数ヶ月位、何故なのかを
ヒマな時間の思考労働的に断続的に考えていたんですが、最近何となく分かって
きた気がする。


恐らくは世間一般においては、人の一生において一番楽しいと目される時期。

青い春と書いて青春な時期を描いてるのですが、何か根本的におかしい。

人間ってのは向上心を持ってるもの、中でも一人の完成した人間としてみて欲しくて
背伸びをする時期の人間の向上心はとても強いはず。

強いはず。そのはずなんですけどねぇ。

なんか、すんごいヌルくて依存的な人間関係がひたすら展開している。
終止なれ合い。常に平和。

嫉妬も劣等感も焦燥感もコンプレックスもねえ。

青春で一番大事な要素が抜けちゃってないか?

ぬるい炭酸の抜けたレモネードはただの甘ったるい汁でしかない。
 それはもう、レモネードではない。

 むかしのテレビドラマだったか、学校の事を動物園と呼んだ、確か、ヤンキー
というかスケ番のキャラクターが居たけど、まさにそれのイメージやね。

 折の中に入れられた愛玩動物。生まれてずっと折の中でその事に何の疑問も
感じない。

ある意味、神々が魅入った世界の物語とも言えるのではないかねえ。

筒井康隆の七瀬シリーズ三部作の最終巻「エディプスの恋人」の世界観
の様なイメージ。

 よく、サザ◯さんとか、ド◯えもんとかで、登場人物が歳を取らないという不思議
について語られますが、あれはその世界を神が魅入ってしまった為に、その世界を
そのままの状態で維持する為に、時間の流れが歪んだ結果ではないかと思うんです。

まあ、ここでの神というのは、作者であり、視聴者であると。

人気さえ続けば永遠に歳を取らない。終らない。ネバーエンディングなストーリー。
ある種の 不老不死。平凡な日常と思いきや、俯瞰で観ると、とんだ異常な非現実が
展開されてます。

不老不死。なんともある種の魅力のある響きですが、ある程度、歳をとった人間
は良いかもしれませんが、子どもにはこれ以上残酷な事もないですねえ。大人に
なりたいと思うが、何時まで経っても大人になれない。大人から見れば、その方が
幸せだというかもしれないけど、絶対に夢が叶わないのだからそんな酷い事はない。

もしも、タラちゃんがその事に気が付いたらもうそれは悲劇でしかないだろうなあ。
ドラ◯もんならまだしも、サ◯エさんだと遠い未来は描かれていない訳だし。
そいや、確か、タラちゃんには妹がいるという設定があったとかなんかで聞いた
様な気がするけど、まあ、登場はしないんだろうねえ。

永遠に登場できないキャラというのも不幸だねえ。


まあ、だから、神が魅入られなかった世界の住人で良かったと思うねえ。