眠れぬ夜を追い越して

 

 

「どーも、ショウリョウバッタのしょうたです。」

「はーい、トノサマバッタの、とのです。」

『人呼んで【ダブるホッパーず】でーす。』

 

「いやー、台風というかタイフーンが、テュポーンですねえ。」

「はい、無理無理、知ってる言葉をフルに駆使して、大したことない脳みそ

を少しでも良く見せようとしなくていいから。」

 

「まあ、誰かさん、みたいに脳みそまで筋肉でできてないですけどね。」

「ふーん、誰のことかなあ?マルピーギ管に手突っ込んで触角ピクピク

させてあげようか?」

 

「え~と、うーん誰のことだろうね。僕、脳みそが大したことないから分からないやー。

ははは。 ま、まあ、それは置いといて、とうとう台風18号が愛知県に上陸した

らしいよ。」

「そうね、窓の向こうからはビュンビュン、バチバチと風と雨が窓を叩いてて

ちょっと怖いよね。ブラウン管じゃなかった、液晶パネルの向こうでも昨日から

随分と危険だの危ないだの随分と張り切ってるけど、何か良いことでもあるのかしら。」

 

「だって、台風だよ。ワクワクしない方がおかしいよ。なんだろうねえ、あの

独特の緊張感。あの非日常的なふいんき、いや雰囲気。そして、午前6時までに

暴風警報よ解除されるなという祈りに似た心の叫び。そして解除されなかった時の

達成感。解除されてしまったときの失望感。ワクワクしすぎて宿題手つかずになるに

決まってるじゃないですかー。あと、テレビから流れる雨風に打たれるリポーター。

傘が折れてびしょ濡れになる人、川になった道を歩く人、を映すキャメラマン。

そしてテロップのせいで画面が一回り小さくなる時の苛立ち。」

「小さい13インチ液晶とかだと、もうよく見えないものね。小さすぎて番組見にくい

事、我慢ならないわ。あれは。」

 

「ニュース、情報番組ならまだしも、ドラマとか、アニメはもう台無しだー。

もっかい再放送しろー。◎HK。あれを流されるんだったら台風特番で差し

替えでいいよー。」

「まあ、それだけテレビばっか観てるから脳みそが大した事ないのね。

それと、台風、台風ってはしゃいでるけど、そのせいで、多大な被害を

被る方や、そんなトラウマを思い出して嫌な気持ちになる人が居ることを

知りなさい。このバカ。」

 

「バカ呼ばわりしなくてもいいじゃないか。そりゃ、酷い風雨の中でも深夜の

東名道を走ってるトラックとか見るともう、自分は何をしているんだろうと思うよ。」

「そうやってもっと、もっと、もっと自分のバカさを学ぶべきね。」

 

「…そこまで言われる筋合いはないよー。僕は褒められて伸びるタイプなのに。」

「裏を返せば褒められなきゃ伸びない、という事じゃないの。甘ったれてるだけじゃ

ない。」

 

「…もう、いいよ。どうせ僕なんて、後ろ脚の無い無能で無脳な甘ったれたバッタだよ…」

「すぐそうやっていじけるんだから。」

 

 

あとがき

 

先日、某放送協会の番組で、何とか問題という漫才コンビが特定の分野の偉い人

と会って話をする番組の再放送をたまたま観たんですよ。

いつもは、イマイチ頓珍漢なことばかり言ってるボケ役の方が、漫才について語り

だしたんですが、さすが、その道のプロフェッショナル。仕事の流儀。

 

は置いといて。

ツッコミ役ってのは世間一般ってのはこういう風だろうと、基準を作る役割があって、

それによって、ネタが分かり易くなるといった様なことを話してたんですよ。

ああ、割と良いこと言ってるなあと思ったら、なんか戦争がどうのとか語り出してまた、

いつものなんだかよく分からない感じに戻ってしまったんですが。

 

まあ、そこで、キャラ単体でテキストベースでいろいろ書いててもイマイチ

しっくりしてなかったので、漫才のように2人で書いてみたらどうかとやって

みましたが、まだまだキャラが定まってないのが浮き彫りに。

漫才風なのにオチらしいオチをつけられず。

最近詠んだ本に引き摺られてる感があるし。

 

 

文章って難しい…。

 

まあ、ただ、何かを説明するのにこういう表現をするのは、やはり有効に

作用するようで。

 

さて、もう台風もここいらから遠ざかって行きつつあるようです。

だらだら書いてたらもうこんな時間か。「ウェルかめ」はじまっちゃった。

では。